2024/08/04 00:09

バリクラフトです。


次回の販売から、兼ねてよりトライしていました新製法=発泡ウレタンコアのレジンコンポジットブランクでの製作となります。


アメブロでは解説しておりますが、より多くのユーザー様にご理解頂きたく、こちらのブログにも記事を残しておきます。


発泡ウレタンのレジンコンポジットなんですが、いまいちピンと来ないですよね。


断面図をわかりやすい図にすると、この様にになります。


高浮力の発泡ウレタンを水より重いレジンで包む。


という製法です。


元々、軽い素材で製作していたら、レジンコンポジットには辿り着けませんでした。


バリクラフトルアーはレジンに微細な空気玉を作る、いわゆる発泡レジンで製作していた為、ハンドメイドによく使われる素材より比重の高い(浮力の少ない)ので、水より重いレジンを肉厚にしてコンポジットしても、成立するのです。


レジンコンポジットをするメリットとしては、次のようなものがあります。


・表面高度が高い

・造形精度が高い

・浮力体の位置や大きさを変えられる


他にもありますが、これ以上は伏せておきます。


【破断強度】という点では今までの発泡レジンの方が強いと個人的には思います。


というのも発泡ウレタンと違い、分かりやすい表現にすると、発泡レジンは空気の粒が衝撃を吸収するのでぶつけても凹みはするが非常に割れ難い。


無垢のレジンは表面高度はかなり高いが、衝撃によっては割れる。


この【割れ】に対してレジンの【厚み】で強度を上げる事は出来ます。

ただし、無垢のレジンは先程も言ったように水より比重が高いので、レジンの壁厚を上げると沈むリスクが発生する為、フローティングルアーにとっては非常に厄介なんです。


スプーナー、デカスプーナー、ドンキーと全てフローティングなので、強度とアクション、浮力を担保しながら、どこまでレジンの厚みを作れるか?!


という事です。


ワイヤーのアイ周辺は平均的な壁厚よりもかなりレジンを厚くしたい。


文章にする数百倍、難しいのです。


毎日の様に研究に没頭し、ようやく完成しました。


各ルアーのメインの壁厚は


スプーナー110Fは壁厚 約1.5mm〜2mm


デカスプーナーは壁厚 約2.5mm〜3mm


ドンキーは壁厚 約3.5mm〜4mm


全てのルアーのアイ周りは最低10mmの壁厚

※大型青物用のインジェクションルアーで壁厚が2mmくらいです。


など、アクションや浮力と相談しながら、同じアクションと重さを再現しつつ、進化させるべきところは進化させてます。


各ルアー、基本アクションは変わりません。


中身の発泡ウレタンの形を工夫する事で、少しアクションを煮詰めてはいます。


スプーナー、デカスプーナー共にロール成分を増やし、千鳥などの不安定要素を取り入れることにより、食わせの間を多く作る事が出来ます。


飛距離も向上したのは副産物ですが、嬉しい誤算です。

ロール成分を増やす事による、トゥイッチングによるトップ〜水面直下でのドッグウォークのキレも向上しました。


デカスプーナーは負荷によってはスプーナーより潜行深度が結構入りますが、姿勢を見直した事で、少しレンジが上がっています。


デカスプーナーに関しては、ダイビングペンシルまではいきませんが、誘い出しアクションも可能です。


ドンキーについては、リリースに合わせて解説しますので、しばらくお待ち下さい。


最後に


既に販売ページはリニューアルしていますが、価格変更をさせて頂きます。


ブランク成型が2回となりますので、ご理解下さい。


製品安定性が向上し、わずかではありますが少し増産出来るかも?!とは思っていますが、あくまでも個人ブランドですので、そこもご理解頂けたらと思います。